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MDaemonメールサーバ 24.0

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SMTP拡張

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SMTP拡張

REQUIRETLSを有効化 (RFC 8689)

RequireTLSはメールの送信時TLSを必須とするようフラグ付けできるSMTP拡張です。TLSが不可能(またはTLS証明書の交換が不可能)の場合、メールは暗号化されずに送信するのではなく、エラーとして戻されます。RequireTLSの詳細な説明は: RFC 8689: SMTP Require TLS Optionを参照してください。

RequireTLSはデフォルトで有効ですが、RequireTLSの処理対象となるメッセージは新しいコンテンツフィルタアクションである「REQUIRETLS…のフラグを追加」でコンテンツフィルタによるフラグ付けされたものか、<local-part>+requiretls@domain.tld (例えばarvel+requiretls@mdaemon.com) 宛のメールだけです。他のメールは全て、サービスが無効であるかのように処理されます。メールをRequireTLSを使って送信するにはいくつかの条件があります。条件を満たせない場合メールは送られずにエラーとして戻されます。要件は次の通りです。

RequireTLSが有効化されていること

コンテンツフィルタアクションや"<localpart>+requiretls@..."アドレスで、メールへRequireTLS処理が必要というフラグ付けがされていること

宛先MXホストへのDNSルックアップでDNSSECを使用している(下記を参照)か、MXがMTA-STSで検証済である事

受取側のホストへの接続にSSL (STARTTLS)が使用されていること

受取側のホストのSSL証明書がMXホスト名と一致しており、信頼するCAへ紐づけられていること

受信メールサーバーがREQUIRETLSに対応しておりEHLOレスポンスを返す事ができること

RequireTLSにはMXレコードホストのDNSSECによるルックアップか、MXがMTA-STSによる検証が必要です。 DNSSECで、DNSSECサービスのルックアップ用パラメータを指定する事で DNSSECの設定 が行えます。MDaemonの IPキャッシュ にはDNSSEC処理を許可するオプションがあり、DNSSEC関連の説明が MX Hostsファイルの最初にも記載されています。最後に、DNSSECは正しく設定されたDNSサーバーが必要ですが、これはこのヘルプファイルの説明の対象外となります。

 

MTA-STSを有効化 (RFC 8461)

MTA-STS対応はデフォルトで有効化されており、RFC 8461: SMTP MTA Strict Transport Security (MTA-STS)にて詳細をご確認頂けます。

SMTP MTA Strict Transport Security (MTA-STS)は は、メールサービスプロバイダー(SPs)側でメールを受信するにあたり、セキュアなSMTP接続が行えるトランスポート層レベルのセキュリティTransport Layer Security (TLS) に対応していることを宣言し、信頼のできるサーバ証明書を使用していない場合にメール送信側でメールを送信するかしないかを指定できる仕組みです。管理しているドメインに対してMTA-STSを設定するには、HTTPSを使った通信でURL https://mta-sts.domain.tld/.well-known/mta-sts.txt("domain.tld"部分は、実際のドメイン名に置き換えてください)からMTA-STSポリシーファイルをダウンロードできるようにする必要があります。ポリシーファイルは、次のフォーマットで記載してください:

version: STSv1

mode: testing

mx: mail.domain.tld

max_age: 86400

modeパラメータには、"none", "testing", "enforce"の指定が可能です。mxパラメータには、MXホスト名を指定して下さい。サブドメインに対しては、"*.domain.tld"といったワイルドカードの使用もできます。max_ageの単位は秒で、一般的な値は 86400 (1日)か 604800 (1週間)です。

また、DNSサーバには、TXTレコードに、_mta-sts.domain.tld("domain.tld"は実際のドメイン名に置き換えてください)という登録が必要で、次のフォーマットで値を記述して下さい。

v=STSv1; id=20200206T010101;

"id"の値は、ポリシーファイルの編集を行った際、その反映のため都度値を変更してください。一般的にidには、タイムスタンプを使用します。

除外リスト

特定のドメインをMTA-STSから除外するにはこのリストを使用します。

MTA-STS DNSレコードをキャッシュ

デフォルトで MDaemonは MTA-STS DNS レコードをキャッシュとして保持します。編集をクリックし、現在のキャッシュファイルの表示や編集が行えます。

TLS Reportingを有効化 (RFC 8460)

TLS Reportingはデフォルトで無効に設定されており、RFC 8460: SMTP TLS Reportingで議論されています。

TLS Reportingは、MTA-STSポリシーの取得やSTARTTLSを使ったセキュアな接続のネゴシエーションに失敗した通知を、MTA-STSを使用するドメインに行ないます。有効にすると、MDaemonは各MTA-STSを使用するドメインへその日の送信した(もしくは送信を試みた)メールのレポートを日次で送ります。 レポートに含む情報について、設定できる幾つかのオプションがあります。

ドメインのTLS Reportingを設定するには、 DKIM署名を有効にし、DNS TXTレコードを _smtp._tls.domain.tld といった形式で作成します。"domain.tld"は実際のドメイン名に置き換えてください:

v=TLSRPTv1; rua=mailto:mailbox@domain.tld

mailbox@domain.tldの部分には、レポートメールを受信するメールアドレスをご指定下さい。